106I41

6歳の男児。昨日からの咽頭痛と39.0℃の発熱とを主訴に来院した。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。リンパ節の腫脹を認めない。皮疹を認めない。咽頭部の写真を別に示す。
原因として考えられるのはどれか。
麻疹ウイルス
パルボウイルスB19
コクサッキーウイルス
単純ヘルペスウイルス
ヒトヘルペスウイルス6

解答: c

106I41の解説

発熱と咽頭痛のある6歳男児である。咽頭部の写真では軟口蓋に多数の水泡を認め、ヘルパンギーナの診断となる。皮疹を認めないことからは手足口病を否定できる。
a 麻疹で認められるコプリック斑は解熱時の頬粘膜にみられる。
b パルボウイルスB19は伝染性紅斑の原因となり、1週強の潜伏期の後、頬の紅潮、上下肢の レース 状紅斑がみられる。
c 正しい。ヘルパンギーナはコクサッキーウイルスなどの感染により惹起される。
d 単純ヘルペスウイルスは歯肉炎や口内炎の原因であり、臨床像が異なる。
e ヒトヘルペスウイルス6は突発性発疹の原因である。突発性発疹は解熱後の発疹がみられて初めて疑うものであり、そもそも皮疹を認めていない現時点で考慮する対象ではない。

正答率:69%

テーマ:ヘルパンギーナの原因ウイルス

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