106F24

32歳の3回経妊2回経産婦。産褥8日。凝血塊を含んだ大量の性器出血を主訴に来院した。妊娠39週5日で3,600gの男児を経腟分娩し、3日前に退院した。体温36.2℃。脈拍92/分、整。血圧112/72mmHg。腹部はやや膨隆しているが圧痛はない。子宮底は臍高で軟らかく触知する。子宮口は1.5cm開大している。腟鏡診で暗赤色の凝血塊を認める。尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球350万、Hb 8.8g/dL、Ht 29%、白血球8,000、血小板26万。CRP 0.2mg/dL。
現時点の対応として適切なのはどれか。
腹腔鏡検査
抗菌薬の投与
子宮全摘出術
子宮動脈塞栓術
子宮収縮薬の投与

解答: e

106F24の解説

凝血塊を含んだ大量の性器出血がある、32歳の3回経妊2回経産婦である。子宮底を臍高で触知し、子宮口は開大していることから子宮復古不全の診断となる。
a 腹腔鏡検査は腹腔内に病変を疑う場合に施行すべきであり、出血もなく本例では不要である。
b 白血球増加や炎症症状もなく、感染症は否定的であり抗菌薬は必要ない。
c・d ショックをきたすほどの出血がある場合に考慮すべきであるが、本例では不適である。
e 正しい。産褥を促すため、子宮収縮薬を投与する。

正答率:89%

テーマ:産褥8日目に見られた子宮復古不全への対応

フォーラムへ投稿

関連トピック

なし