106C19

52歳の男性。会社の定期健康診断で肝障害を指摘され来院した。喫煙歴はない。飲酒は日本酒3合/日を19年間。運動は週2日、1日1時間のテニスを10年間続けている。単身赴任であるが夕食は自分で作ることが多い。身長170cm、体重63kg。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。血液生化学所見:空腹時血糖95mg/dL、HbA1c 4.8%(基準4.3~5.8)、アルブミン4.2g/dL、AST 21U/L、ALT 23U/L、γ-GTP 150U/L(基準8~50)。免疫学所見:HBs抗原陰性、HCV抗体陰性。
現時点の指導として適切なのはどれか。
食後の安静
体重の減量
飲酒の制限
運動量の増加
外食回数の制限

解答: c

106C19の解説

肝障害を主訴に来院した52歳男性。AST, ALTは正常値であるが、γ-GTPは高値である。
a 食後の安静は必要でない。
b BMI 21.8と適正体重であるため減量は必要でない。
c 正しい。「健康日本21」によると、「節度ある適度な飲酒」は1日平均純アルコールにして約20g程度(日本酒では約1合)である。アルコール性肝障害に対して節酒を指導する。
d 普段から運動をしており運動不足とは言えない。
e 夕飯は自炊しているため外食回数の制限は適切ではない。

正答率:97%

テーマ:アルコール性肝障害患者への指導

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