106A57

18歳の女子。オートバイを運転中に転倒したため搬入された。意識は清明。頭部に外傷はないが、鼻出血を認める。顔面骨3D-CT(A)と頭部単純CT(B)とを別に示す。
この患者の症状として考えられるのはどれか。2つ選べ
複視
左眼球突出
咬合障害
左顔面神経麻痺
左頬部知覚障害

解答: c,e

106A57の解説

画像から、上顎骨の横断骨折すなわちLe Fort I型の顔面骨折であることが読み取れる。
a 画像から、外眼筋に影響を及ぼしそうな眼窩周囲の骨折はない。
b aと同様である。さらに、眼球のスライスである頭部CTでも眼球突出は見られない。
c 正しい。上顎骨の歯槽(特に中切歯・側切歯の辺り)が骨折しているため動揺し咬合障害があると考えられる。
d 側頭骨の骨折は認めず、CTでも顔面神経周囲の骨折はみられない。
e 正しい。左側の眼窩下孔まで骨折線が入っており、眼窩下神経(三叉神経第2枝の枝)の損傷が考えられる。

正答率:71%

テーマ:上顎骨折(Le Fort I型)の合併症

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