105I54

8か月の乳児。高熱を主訴に来院した。2日前から39℃台の発熱、鼻汁および軟便を認めている。両親と3歳の兄との4人暮らし。機嫌は比較的良く、食欲は良好である。意識は清明。身長70cm、体重8.2kg。体温38.9℃。呼吸数24/分。心拍数120/分、整。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。咽頭は軽度発赤し、永山斑を認める。
この児の家族への説明で適切なのはどれか。
「熱が下がったときに全身に発疹が出る可能性があります」
「妊娠している人にお子さんを接触させないでください」
「お兄ちゃんに感染する可能性が高いです」
「抗ウイルス薬を服用させてください」
「入院が必要です」

解答: a

105I54の解説

高熱のある8か月の乳児である。39℃台の発熱があるが、機嫌は比較的良く、食欲は良好である。咽頭は軽度発赤し、永山斑を認めることから突発性発疹の診断となる。
a 正しい。突発性発疹は解熱後に全身の浮腫性紅斑が出現する。
b 伝染性紅斑では妊婦が感染した場合、児の胎児水腫をきたすことがあるので接触防止は必要となる。
c 突発性発疹はヒトヘルペスウイルス6または7型が原因となり、幼児期以降、免疫力の上昇に伴い罹患しにくくなる。兄は3歳であり、感染する可能性は低い。
d・e 抗ウイルス薬は存在しないため、対症療法を行う。

正答率:81%

テーマ:突発性発疹児の家族への説明

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