105I40

76歳の女性。右膝痛を主訴に来院した。以前から時々右膝の腫脹と疼痛とがあったが、1週間程度で改善していた。10日前から右膝痛が出現し、昨日から増悪し歩行困難となった。体温38.7℃。右膝関節に腫脹、発赤、局所熱感および関節水症を認める。関節穿刺液は黄色半透明である。右膝関節エックス線写真を別に示す。
右膝痛の原因として最も考えられるのはどれか。
痛風
偽痛風
特発性骨壊死
変形性膝関節症
化膿性膝関節炎

解答: b

105I40の解説

高齢女性の膝痛。この情報だけからでは選択肢の全てが考えうるも、関節液所見やエックス線所見より絞り込むこととなる。関節穿刺液は黄色半透明であり、細菌感染は否定的。右膝関節エックス線写真では関節内の線状石灰化がみられる。偽痛風が考えやすい。
a 痛風では関節液が混濁する。またエックス線で関節破壊もみられる。
b 正しい。上記の通り。
c 特発性骨壊死ではエックス線で骨の透亮像(壊死部分)がみられる。
d 変形性膝関節症では骨棘の形成や関節裂隙の狭小化をみる。
e 化膿性膝関節炎では関節液が黄色混濁する。

正答率:82%

テーマ:偽痛風の診断

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