105I34

切迫性尿失禁を起こすのはどれか。2つ選べ
脳血管障害
Parkinson病
馬尾神経障害
糖尿病性神経障害
腰椎椎間板ヘルニア

解答: a,b

105I34の解説

蓄尿時、大脳は橋にある排尿中枢(PMCと呼ばれる)に排尿抑制をかけている。健常人ではある程度尿が膀胱にたまると大脳で尿意を感じるが、まだPMCに抑制をかけられているため、「おしっこしたいけどまだ我慢していられる」状態となる。トイレにいって「準備OK」となったタイミングでPMCの抑制を随意に外し、排尿ができる。しかし、脳血管障害などで大脳に障害をきたすと、PMCにそもそも抑制がかけられなくなる。つまり尿意を感じた直後に、PMCがactiveとなり、実際の排尿命令を出してしまうため、トイレに行く前に失禁してしまう。これが切迫性尿失禁の病態である。
a・b 正しい。これらはともに脳の障害であり、切迫性尿失禁をみる。
c 馬尾神経では溢流性尿失禁をみることがある。
d 糖尿病では溢流性尿失禁をみる。
e ヘルニアによって馬尾障害が起こるとc同様排尿障害がみられることがある。

正答率:72%

テーマ:切迫性尿失禁をきたす疾患

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