105H26

32歳の女性。咽頭痛と呼吸困難とを主訴に来院した。昨夜から咽頭痛が出現し、強い嚥下痛のため食事がとれなくなった。今朝から呼吸困難を自覚し、その後、急激に増悪している。体温38.9℃。苦しくて横になれず、吸気時に強い喘鳴がある。喉頭内視鏡写真を別に示す。
まず行うのはどれか。
仰臥位安静
内視鏡的鉗子生検
抗ウイルス薬投与
輪状甲状軟骨間膜切開
経鼻経腸栄養チューブ挿入

解答: d

105H26の解説

咽頭痛と呼吸困難とが出現し増悪している若年女性である。吸気時に強い喘鳴があり、喉頭内視鏡写真にて喉頭蓋の腫大を認めることから、急性喉頭蓋炎の診断となる。
a 仰臥位では喉頭蓋による気道狭窄が増悪してしまう。
b 喉頭蓋を生検する意味はなく、気道確保が最優先である。
c インフルエンザ桿菌の感染によることが多く、抗菌薬投与であれば有用であるが、気道を確保した後に行う。
d 正しい。気道確保のために輪状甲状軟骨間膜切開をまず行う。
e 呼吸状態を安定させた後でも遅くはない。

正答率:97%

テーマ:急性喉頭蓋炎への初期対応

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