105H23

60歳の女性。急性リンパ性白血病で入院中である。寛解導入療法を繰り返したが寛解に至らなかった。主治医との面接で「もうだめなので、早く死なせてください」と語った。
主治医の対応として最も適切なのはどれか。
「必ず治ります。私が治してみせます」
「そんなことは法律でできないのです」
「そう思われるほど、つらいのですね」
「そんなことをおっしゃると、ご家族が心配されます」
「だめなんてことはありません。もっと頑張りましょう」

解答: c

105H23の解説

「もうだめなので、早く死なせてください」という発言からは抑うつ傾向が読み取れる。デリケートな局面であり、言葉を選び、慎重な声掛けが必要となる。
a 完治せず、死に至ってしまう可能性も高い。無責任な保証である。
b たしかに安楽死は法律上、問題となる。しかし、このようなデリケートな局面で法律の話を持ち出すのは逃避的態度にすぎない。
c 正しい。傾聴と共感をしている最も無難な選択肢だ。
d 家族に矛先を向ける、逃避的態度。
e 抑うつ傾向の患者に「頑張りましょう」という声掛けをするのは禁忌。

正答率:97%

テーマ:絶望的発言をした患者に対する医師の態度

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