105G47

68歳の女性。肺がん検診の胸部エックス線写真で異常を指摘され来院した。胸部CTで右上葉に直径3.2cmの腫瘤影を認める。確定診断のため経気管支肺生検を行ったところ生検部位から出血し、1分ほど経過しても止血しない。意識は清明。脈拍88/分、整。血圧110/80mmHg。経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉95%。
まず行うべきなのはどれか。
止血薬を静注する。
鎮静薬を静注する。
気管支鏡を抜去する。
気管支ステントを留置する。
患者を仰臥位から右側臥位にする。

解答: e

105G47の解説

肺がん検診の胸部エックス線写真で異常を指摘された68歳女性。右上葉の腫瘤に対して経気管支肺生検を行ったところ、出血が持続している。
a 止血薬の静注を行うこともあるが、止血効果が出るまで時間を要する。まず行うべきこととしては、圧迫止血の方が容易にできる。
b 鎮静剤は止血につながらない。
c 気管支鏡にて出血部位の特定、および止血をはかるため抜去してはならない。
d 気管支ステントは腫瘍などによる気管支狭窄時に行う。
e 正しい。臓器の重みで止血を図るため、右側臥位にする。

正答率:84%

テーマ:肺生検合併症に対してまず行うこと

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