105F17

36歳の女性。激しい腹痛を主訴に来院した。30分前から突然下腹部が痛みだした。体温35.6℃。脈拍112/分、整。血圧68/52mmHg。独歩は不能であり、表情は苦悶様である。皮膚は冷たく湿潤している。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦で、下腹部に圧痛を認める。反跳痛はない。
病態として最も疑われるのはどれか。
出血
敗血症
副腎不全
心筋収縮不全
アナフィラキシー

解答: a

105F17の解説

激しい腹痛を主訴とする36歳女性。血圧68/52mmHgと低く、ショック状態である。ショックインデックス〈SI〉は脈拍数/収縮期血圧で表され、1.6であることから出血が考えられる場合は1.5Lほどの出血が示唆される。
a 正しい。皮膚は冷たく湿潤していることと、下腹部の激痛を認めることから腹腔内出血による出血性ショックが考えられる。
b 敗血症性ショックの場合は、皮膚が暖かくなるwarm shockであるはず。
c 副腎不全では突然の下腹部痛が説明できない。
d 胸部症状もなく、心筋収縮不全は考えにくい。
e 皮疹や喘息様症状などはみられず考えにくい。

正答率:90%

テーマ:出血を疑う病態

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