105D49

4か月の乳児。予防接種を受けた部位の変化を心配して来院した。3日前に左上腕にBCG接種を受けた。昨日から接種部位の発赤を認め、接種痕が膿疱様になってきたという。体温36.8℃。身体診察所見に異常を認めない。哺乳力や機嫌に変化はない。接種部位の写真を別に示す。
説明として適切なのはどれか。
「通常の反応であり、検査や処置は不要です」
「1週後にまた受診してください」
「黄色い膿を採取して顕微鏡で検査しましょう」
「黄色い膿を採取して培養検査をしましょう」
「ツベルクリン反応の検査をしましょう」

解答: e

105D49の解説

4か月の乳児がBCG接種部位の発赤と膿疱様変化を心配され来院した。結核既感染患者にBCGを接種すると、接種後すぐに発赤や腫脹、膿瘍化することがある。これをコッホ現象という。周囲に結核患者がいた可能性も考えなくてはならない。
a 通常は数週後に認める。10日以内は既感染を疑うため通常の反応とは言い難い。
b 既感染かどうかをみるため1週間以内にツベルクリン反応を評価する。
c・d この場合の膿瘍化は細菌感染ではないため検査は不要である。
e 正しい。ツベルクリン反応の検査を行い結核既感染かどうかをみる。
※正答率が極めて低く、採点除外問題となった。しかしながら、問題としては適正と考えられ、本知識は110D53で再度問われることとなる。

正答率:79%

テーマ:BCG発赤への対応

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