105D24

57歳の女性。労作時の胸部圧迫感を主訴に来院した。1か月前から通勤時の坂道歩行で呼吸困難と胸部圧迫感とを自覚したが、立ち止まると軽快していた。症状が徐々に増悪するため来院した。意識は清明。呼吸数16/分。脈拍76/分、整。血圧146/82mmHg。心音に異常を認めない。トレッドミル運動負荷心電図を別に示す。
診断のために最も有用な検査はどれか。
心エコー検査
Holter心電図
胸部MRI
胸部単純CT
冠動脈造影

解答: e

105D24の解説

労作時胸部圧迫感を認める57歳女性。トレッドミル運動負荷心電図では負荷後にII、III、aVFとV4~6でST低下を認めており、虚血判定は陽性である。
a 心エコーでは壁運動や弁膜症の評価を行う。冠動脈は評価できない。
b Holter心電図は不整脈の有無を評価する。
c 胸部MRIでも心臓MRIであれば狭窄を評価できるが、いずれにせよ確定診断のために冠動脈CTを施行する必要がある。
d 胸部単純CTでは石灰化の有無はわかるが診断はできない。造影CTであれば狭窄の有無まではわかるが、それでも確定診断はできない。
e 正しい。直接冠動脈に造影剤を注入することで、狭窄の有無を評価する。労作性狭心症の確定診断には、必ず冠動脈造影検査を行う。

正答率:83%

テーマ:労作性狭心症の検査

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