105D23

62歳の女性。めまいを主訴に来院した。今朝、目が覚めて起き上がろうとしたとき、周りがぐるぐる回る激しいめまいと嘔気とを自覚した。めまいは臥位安静によって数十秒で軽快する。頭痛、耳鳴、難聴および四肢の筋力低下を認めない。頭位変換眼振検査で左下懸垂頭位にて時計回り、右側臥位にて反時計回りの減衰する回旋性眼振を認める。
考えられるのはどれか。
前庭神経炎
Ménière病
起立性低血圧
一過性脳虚血発作
良性発作性頭位眩暈症

解答: e

105D23の解説

「起き上がろうとしたとき」に回転性のめまいが生じ、臥位安静で改善するというのは良性発作性頭位眩暈症の特徴である。また、頭位変換で回旋性眼振を認めている。
a 先行感染があることが多く、症状は2〜3日続く。前庭神経の炎症なので、難聴は生じない。
b 内リンパ水腫が原因であり、めまいと難聴の両方を呈する。
c 起立性低血圧では、頭位変換では眼振は生じない。
d 症状はめまいであり、脳虚血を示唆するような筋力低下や意識障害は認めない。
e 正しい。上記の通り。

正答率:91%

テーマ:良性発作性頭位眩暈症〈BPPV〉の診断

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