105D21

68歳の男性。健康診断で肝障害を指摘され来院した。20年前にB型肝炎ウイルス感染を指摘されたがそのままにしていた。意識は清明。身長165cm、体重61kg。体温36.2℃。脈拍76/分、整。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知せず、圧痛を認めない。血液所見:赤血球408万、Hb 13.2g/dL、Ht 39%、白血球6,700、血小板16万。血液生化学所見:総蛋白7.2 g/dL、アルブミン4.1 g/dL、総ビリルビン0.5 mg/dL、直接ビリルビン0.2 mg/dL、AST 59U/L、ALT 83U/L、LD 275U/L(基準176~353)、ALP 159U/L(基準115~359)、γ-GTP 125U/L(基準8~50)、Na 141mEq/L、K 3.7mEq/L、Cl 103mEq/L。腹部超音波写真(A)と腹部ダイナミックCT(B、C)とを別に示す。
最も考えられるのはどれか。
肝細胞癌
肝内胆管癌
肝嚢胞
胆嚢癌
転移性肝癌

解答: a

105D21の解説

腹部超音波写真では肝内にhaloを伴う腫瘤像を認め、内部はhighとlowエコーの混在するモザイクパターンを示している。腹部ダイナミックCTでは早期相に腫瘤内の造影増強効果を認め、遅延相では速やかに造影剤が抜けている。
a 正しい。肝細胞癌に特徴的な画像所見である。
b~e 腫瘍の濃染像を示さない。

正答率:83%

テーマ:肝細胞癌〈HCC〉の診断

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