105B48

妊娠38週の経産婦。胎動の自覚が減ったため産科診療所を受診した。診療所で施行された胎児超音波写真を別に示す。超音波検査で心臓の背側に蠕動する管腔構造(矢印)を認める。
適切な対応はどれか。
経過観察とし帰宅させる。
入院させ子宮収縮抑制薬を投与する。
入院させ分娩誘発を行う。
三次医療機関に母体搬送する。
緊急帝王切開を行う。

解答: d

105B48の解説

妊娠38週であり、胎動の自覚が減っている経産婦である。胎児超音波写真では心臓と肝臓との境界である横隔膜の連続性が欠けている。超音波検査にて心臓の背側に蠕動する管腔構造は脱出した腸管であり、横隔膜ヘルニアの診断となる。
a 横隔膜ヘルニアは早期の治療が必要である。
b 母体内で改善する病態ではなく、直ちに外科的治療を行う。
 c・e 診療所では出生後の対応が難しく、分娩すべきではない。
d 正しい。横隔膜ヘルニアはの治療には外科的処置が必要であるが診療所では行えないため、三次医療機関に母体搬送する必要がある。

正答率:80%

テーマ:胎児横隔膜ヘルニアの対応

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