105B49

66歳の男性。咽頭違和感と嚥下痛とを主訴に来院した。扁桃に表面不整の腫瘍を認め、扁平上皮癌(T2N1M0)の診断で、上咽頭から鎖骨上部の範囲に放射線治療を行った。口腔内写真(A、B)を別に示す。
治療直後からみられる合併症はどれか。3つ選べ
白内障
咽頭痛
味覚障害
嗅覚障害
唾液分泌低下

解答: b,c,e

105B49の解説

治療直後からみられる、ということで早期障害を選べばよい。
a 水晶体中の分裂細胞の異常による晩発性障害である。
b 正しい。粘膜上皮が障害され咽頭痛を自覚する可能性がある。
c 正しい。味蕾が減少し味覚障害となる。
d 嗅上皮は照射範囲に含まれていないと考えられるため嗅覚障害は起こらない。
e 正しい。唾液腺が照射範囲に含まれており、唾液分泌低下の可能性がある。唾液分泌低下は味覚障害にもつながる。

正答率:92%

テーマ:口腔内放射線治療の早期障害

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