104G47

生後15日の新生児。第2子として正期産、頭位分娩で出生した。筋緊張低下、独特の顔貌、手掌の猿線、耳介低位などを認める。両親の了解を得て染色体検査を実施した。20個中20の細胞全てに図に示すような核型を認めた。
親に対する説明として正しいのはどれか。
「兄弟の染色体検査が必要です」
「両親の染色体検査が必要です」
「次の子が同じ病気になる確率は約25%です」
「次の子が男児なら同じ病気になる確率は約50%です」
「次の子が同じ病気になる確率は性別に関連しません」

解答: e

104G47の解説

生後15日の新生児である。筋緊張低下、独特の顔貌、手掌の猿線、耳介低位などを認めることからDown症候群の診断であろう。問題は成因であるが、図では21番染色体が3本あり、20個中20の細胞全てに同様の核型を認めていることからモザイク型は否定できる。また、21番以外の他染色体に異常を認めていないため、転座型も否定。ゆえに本例は不分離による標準型と分かる。
a 兄弟の染色体は関係ない。
b 転座型のDown症候群であれば、両親の染色体異常を確認することが有用。
c・d 次子以降の再現率はやや高めであることが知られるが、それでも最大3%程度。ここまで高くはならない。また、そもそもdは「男児」と表記しているのも誤り。Down症候群の発症に性差はない。
e 正しい。染色体の不分離による遺伝であり、性別によらない。

正答率:94%

テーマ:Down症候群〈21トリソミー〉児の親への説明

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