104G46

47歳の男性。左上背部痛を主訴に来院した。喫煙は20本/日を25年間。身長170cm、体重68kg。脈拍88/分、整。血圧130/90mmHg。血液生化学所見:AST 30U/L、ALT 26U/L、LD 300U/L(基準176~353)。免疫学所見:CRP 1.0mg/dL、CEA 15ng/mL(基準5以下)。胸部エックス線写真(A)と胸部造影CT(B)とを別に示す。
症候としてみられるのはどれか。2つ選べ
顔面浮腫
嚥下困難
左眼縮瞳
左瞼裂狭小
左上肢冷感

解答: c,d

104G46の解説

左上背部痛を主訴とする47歳男性。血液所見でCEAが高値であり、腺癌を疑う。胸部エックス線写真(A)では左肺尖部に腫瘤影を認め、胸部造影CT(B)では同部位に腫瘤性病変を認める。以上から肺癌を考え、腫瘍部位からPancoast症候群を併発していると考えられる。
a 顔面浮腫は上大静脈症候群での症状。
b 嚥下困難は食道を腫瘍が圧迫することでみられるが、Bで食道は保たれていることから否定的。
c・d 正しい。Horner症候群で同側の縮瞳と、眼瞼狭小がみられる。
e 上肢冷感は血流低下による症状である。動脈血流は末期まで保たれることが多く、本問では正解とならない。

正答率:70%

テーマ:Pancoast型肺癌の症状

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