104D34

42歳の女性。多尿と易疲労感とを主訴に来院した。1年前の離婚を契機に、頻回に飲水を行うようになった。夜間の排尿は1回程度、日中は30分から1時間ごとである。意識は清明。身長165cm、体重46kg。脈拍64/分、整。血圧96/62mmHg。胸部と腹部とに異常を認めない。下腿に浮腫を認めない。尿所見:蛋白(-)、糖(-)。尿浸透圧検査:来院時120 mOsm/kgH2O、水制限試験後650 mOsm/kgH2O、バソプレシン5単位皮下注射後680 mOsm/kgH2O。
治療として適切なのはどれか。2つ選べ
水制限
Na制限
心理療法
デスモプレシン点鼻
サイアザイド系利尿薬投与

解答: a,c

104D34の解説

離婚という明確なストレスを契機とした多飲多尿。夜間排尿が1回程度と少ないことと合わせ、心因性多飲を考える。
a 正しい。飲水過多が多尿の原因であるため、水制限が有効。
b 心因性多飲患者では血中Naが低値となることが多い。ゆえにNa制限は行わない。
c 正しい。心因性の病態であり、心理療法が有効。
d デスモプレシン点鼻は中枢性尿崩症の治療。
e サイアザイド系利尿薬投与は腎性尿崩症の治療。

正答率:79%

テーマ:心因性多飲症の治療

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