104B46

8歳の男児。本日、右上腕骨顆上骨折で入院した。直達牽引を行っていたが、夜間に激しい疼痛を訴えた。右前腕は水疱形成を伴って腫脹し、手指は蒼白で、前腕と手とに錯感覚と運動麻痺とを認める。
対応として適切なのはどれか。
前腕部の冷却
骨折の徒手整復
前腕部の筋膜切開
手指自動運動の奨励
非ステロイド性抗炎症薬投与

解答: c

104B46の解説

激しい疼痛、手指の蒼白、錯感覚、運動麻痺などからコンパートメント症候群と考えられる。ギプスをしていれば外し、その後は減張切開を行う。
a 炎症であれば冷却は消炎にもつながるため正しいが、コンパートメント症候群の場合緊急疾患であり、冷却は根本的解決をできない。
b 介助牽引で整復されていたとは考えにくい。整復は観血的に行う。
c 正しい。筋膜切開により循環改善と筋膜内圧の低下をはかる。
d 運動麻痺が生じているため不可能。
e 痛み止めであり、対症療法でしかない。

正答率:97%

テーマ:コンパートメント症候群〈区画症候群〉への対応

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