104B47

55歳の女性。高血圧管理のための定期診察で来院した。診察後、「同居している80歳の義母の物忘れがひどくなり、日中のパートの仕事に安心して出かけられなくなりました。この状況を改善するために、よい助言はありませんか」と相談を受けた。3か月前に、義母がコンロの火を消し忘れたことがあって以来、台所仕事をさせないようにしている。最近では「今日の日付がわからない」、「財布をどこに置いたかわからない」と訴えることが増えているという。
相談者に対する対応として適切でないのはどれか。
「療養病床を持つ医療機関を紹介します」
「認知症の専門医に相談してからお返事します」
「お義母さんの日中の見守りを頼める人を探してください」
「介護保険の要介護認定が受けられる状態か診察しましょう」
「地域包括支援センターで生活機能評価を受けさせてください」

解答: a

104B47の解説

80歳女性の認知症について、義娘から相談を受けている。
a 誤り。療養病床は長期療養を必要とする病態をもつ患者が利用する。認知症による介護が必要なケースでは適応とならない。
b 専門外の相談に対して安易に返事をしないのも賢い判断だ。
c 日中の見守りを頼める人がいれば苦労しないとも思うのだが、少なくとも不適切な発言とは言えない。
d 要介護認定を受けることで様々な施設サービスを受けることが可能となる。
e 高齢者の総合的な相談窓口である地域包括支援センターでは、生活機能評価をしてもらうことが可能。この結果に基づき、介護予防事業への参加必要性を検討できる。

正答率:56%

テーマ:認知症患者への対応

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