103H25

45歳の男性。頭痛を主訴に来院した。初診時の医師と患者との会話を以下に示す。
医 師「いかがなさいましたか」
患 者「ひどい頭痛が3週前に始まりました。だんだん悪くなっています」
医 師「悪くなったのですね」
患 者「はい。今はもう耐え難いくらいです。夜中の2時に痛みで目が覚め、だんだんひどくなって、責めさいなまれるようになります。自分ではそれから1時間も続くように思えますが、30分間くらいかもしれません。痛みは少しずつおさまって、また眠ることができるようになります」
医 師「毎晩ですか」
患 者「そう、毎晩です。痛みはとてもひどくて、誰かが頭に錐で穴を開けているような感じです。いつも右側で、特に目の後ろが強い感じです」
医 師「右目の後ろですね」
患 者「そうです。こんな痛みはこれまで経験したことがありません。以前は右の頭痛がありましたが、その時はこれほどではありませんでした。またこんなに長くは続きませんでした。痛みが起きると、横になっていたいと思っても、起きて歩き回らなければならなくなります」
医 師「歩き回ると楽になりますか」
患 者「ええ、ほんの少しですが。痛みを軽くするのはそれだけなのです」
用いられているコミュニケーションスキルはどれか。
閉鎖型質問
中立的質問
焦点を絞った質問
繰り返し
共感

解答: d

103H25の解説

a 「はい」「いいえ」で答えられる質問を閉鎖型質問と呼ぶ。「毎晩ですか」ー「はい」といった回答も可能ではあるため、一部では用いられている。が、これは出題者が意図した正解でないことは常識的にわかってほしい。
b 医師の解釈(立場)を踏まえない、中立的立場からの質問を指す。特に用いられてはいない。
c 話が広がってしまった際、フォーカスを絞るような質問を指す。特に用いられてはいない。
d 正しい。患者の発言を繰り返しており、多用されているスキルである。
e 「毎晩はおつらいですね」といった声掛けが該当するが、特に用いられてはいない。

正答率:77%

テーマ:医療面接のコミュニケーションスキル

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