103H22

29歳の女性。妊娠34週時に転居のため紹介され来院した。体温36.7℃。脈拍104/分、整。血圧148/94mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球366万、Hb 11.3g/dL、Ht 35%、白血球10,800、血小板19万。血液生化学所見:血糖104mg/dL、HbA1c 5.2%、総蛋白7.2 g/dL、アルブミン4.8g/dL、尿素窒素16.6mg/dL、クレアチニン0.7mg/dL、総ビリルビン0.9mg/dL、直接ビリルビン0.2mg/dL、AST 30U/L、ALT 32U/L、LD 288U/L(基準176~353)、ALP 386U/L(基準115~359)、Na 143mEq/L、K 4.0mEq/L、Cl 106mEq/L。
経過観察で注意するのはどれか。
脈拍
血圧
赤血球数
白血球数
ALP値

解答: b

103H22の解説

妊娠34週であり、転居のため紹介された29歳の女性である。妊娠による母体変化や異常値を、各項目から評価していく。
a 脈拍は104/分と増加しているが、妊娠による母体変化として矛盾しない。
b 正しい。血圧は148/94 mmHgと高値であり、今後注意して経過を観察していく。
c 赤血球数は366万と正常範囲内にあり、問題ない。今後、妊娠高血圧症候群が悪化しHELLP症候群を合併した場合には溶血に注意すべきであるが本疾患では軽症である。
d 白血球数は10,800と高値であるが、妊娠による母体変化として矛盾しない。
e ALP値は386 IU/lと高値であるが、妊娠による母体変化として矛盾しない。

正答率:92%

テーマ:妊娠高血圧症候群〈HDP〉の治療

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