103E40

16歳の女子。全校集会で長時間の立位後に失神して倒れたため校医を受診した。目撃者によると意識は1分以内に回復し、すぐに立ち上がることができた。失神前に嘔気と胸痛とを自覚したという。2年前にもランニング中に失神したことがあった。身体診察で異常所見を認めない。母方の叔父が突然死している。校医は専門医に紹介した。
紹介する根拠となった病歴はどれか。3つ選べ
運動中の失神
失神前の胸痛
失神の持続時間
突然死の家族歴
長時間の立位後の失神

解答: a,b,d

103E40の解説

失神を主訴とする16歳女子。一般的には若年女性で長時間の立位後の失神であれば迷走神経反射による失神を考えるが、過去にランニング中に失神歴があること、突然死の家族歴があることから、器質的疾患も鑑別する必要がある。
a 正しい。運動中の失神は迷走神経反射では説明し難い。
b 正しい。胸痛症状は虚血性心疾患が鑑別に挙がる。
c 失神の持続時間は1分以内であり、迷走神経反射としても説明がつく。
d 正しい。突然死の家族歴では遺伝性心疾患を疑う。
e 長時間の立位後の失神は血管迷走神経反射に特徴的である。

正答率:82%

テーマ:血管迷走神経反射〈VVR〉では説明がつかない所見

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