102G44

若年女性の、出血傾向（血小板減少）、貧血（赤血球減少）。白血球低下もみられており、汎血球減少がある。ハプトグロビン低値より溶血が考えやすい。Coombs試験が陽性であることから自己免疫性溶血性貧血〈AIHA〉である。抗血小板抗体陽性であることから免疫〈特発〉性血小板減少性紫斑病〈ITP〉もある。補体低値で抗DNA抗体が陽性であることから全身性エリテマトーデス〈SLE〉が背景となった、EVANS症候群の診断。
ａ・ｄ・ｅ　これらは関係ない。
ｂ　正しい。AIHAはII型アレルギー機序をもつ。
ｃ　SLEはIII型アレルギー機序をもつ。が、設問文に注意されたい。「この貧血の」とあるため、「AIHAの」と読み替える必要がある。
※「SLEでも汎血球減少をみるから貧血にSLEは関係してるじゃないか！ だからｃも正解じゃないか！」というクレームまがい（？）の質問を過去に受けたことがある。が、それは野暮というものだ。客観的に問題を眺め、出題者の意図を正確に汲み取ろう。