102D55

43歳の男性。右の側腹部痛を主訴に来院した。今朝、明け方に急に右の側腹部から鼠径部へかけて強い痛みが間欠的に起こり、救急外来を受診した。肉眼的に血尿を認め、嘔吐を1回した。尿所見:蛋白1+、糖(-)、潜血3+、沈渣に赤血球多数/1視野、白血球10~20/1視野。血液所見:赤血球525万、Hb 14.6g/dL、Ht 43%、白血球9,100、血小板34万。血液生化学所見:総蛋白7.6g/dL、アルブミン4.5g/dL、尿素窒素29.0mg/dL、クレアチニン1.3mg/dL、尿酸7.3mg/dL、総コレステロール244mg/dL、トリグリセライド154mg/dL、総ビリルビン0.3mg/dL、AST 24U/L、ALT 17U/L、LD 264U/L(基準176~353)、ALP 201U/L(基準260以下)、Na 142mEq/L、K 4.5mEq/L、Cl 106mEq/L。
対応として適切なのはどれか。2つ選べ
輸液
膀胱鏡
緊急手術
硬膜外麻酔
腹部単純CT

解答: a,e

102D55の解説

側腹部痛を訴える比較的若年の男性で、各種検査では血尿と軽度の腎障害を認める。典型的な尿管結石で、腎後性腎障害が生じている。
a 正しい。尿閉ではないので輸液を行なったり飲水量を増やしたりして結石の自然排石を期待する。
b エックス線やCTで結石の存在が確認できたら診断はつくので膀胱鏡の必要はない。
c 尿管結石に緊急手術の適応はない。
d 尿管結石による痛みにはNSAIDsを用いる。
e 正しい。CTではすべての結石が描出できるため、診断のために有用な検査である。

正答率:70%

テーマ:尿路結石への対応

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