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102D54
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60歳の男性。心房細動の電気的除細動の目的で入院した。30歳から高血圧。除細動処置を実施した日の夜から強い腰痛が出現した。腰痛は消炎鎮痛薬によって徐々に軽快したが、血清クレアチニン値が処置前の1.5mg/dLから処置後4日目には3.6mg/dLまで上昇した。処置翌日の腹部単純CT(A)と1か月後の腹部単純CT(B)とを別に示す。
診断はどれか。
a
水腎症
b
海綿腎
c
腎結核
d
腎梗塞
e
多発性嚢胞腎
解答: d
102D54の解説
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高齢男性に心房細動〈AF〉の背景がある。除細動後に腰痛、とのことでAFにより生じた血栓が腎へ飛び、腎梗塞をきたした可能性が高い。クレアチニン上昇も矛盾しない。画像でもAに比べ、Bでは萎縮している様子が見てとれる。本来であれば造影CTにより梗塞巣が明確に描出されるのであれが、クレアチニン高値のため造影は見送ったのであろう。
a 腎盂・腎杯の拡張がみられるはずだ。
b 腎内の結石を認めることが多い。また、除細動後に生じるという臨床像も矛盾する。
c 腎の石灰化を見ることが多い(漆喰腎)。
d 正しい。上記の通り。
e 文字通り、多発する嚢胞性病変を腎内に認めるはずだ。
正答率:77%
テーマ:腎梗塞の診断
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