102D47

56歳の男性。全身倦怠感と腹部膨満とを主訴に来院した。6か月前から左上腹部の重圧感を自覚し、少量の摂食でも満腹になった。顔色は不良でるいそうを認める。右肋骨弓下に肝を4cm、左肋骨弓下に脾を5cm触知し、いずれも弾性硬で圧痛はない。血液所見:赤血球320万、Hb 9.5g/dL、Ht 31%、網赤血球1.3%、白血球23,000(前骨髄球2%、骨髄球3%、後骨髄球3%、桿状核好中球13%、分葉核好中球55%、好酸球1%、好塩基球3%、単球4%、リンパ球16%、赤芽球4個/100白血球)、血小板62万。好中球アルカリホスファターゼスコア312(基準120~320)。末梢血塗抹May-Giemsa染色標本を別に示す。
最も考えられるのはどれか。
原発性骨髄線維症
骨髄異形成症候群
慢性骨髄性白血病
本態性血小板血症
慢性骨髄単球性白血病

解答: a

102D47の解説

中年男性の全身倦怠感と腹部膨満。少量の摂食でも満腹になるのは肝脾腫のため。白赤芽球症〈leuko-erythroblastosis〉、画像での涙滴赤血球などより原発性骨髄線維症の診断。
a 正しい。上記の通り。
b 骨髄異形成症候群では汎血球減少をみる。
c 慢性骨髄性白血病では好中球アルカリホスファターゼスコアが低下する。
d 本態性血小板血症では白血球数は正常。
e 慢性骨髄単球性白血病では文字通り単球が増加する。

正答率:78%

テーマ:原発性骨髄線維症〈PMF〉の診断

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