102C25

65歳の女性。自宅で測った血圧が高いことを主訴に来院した。毎年の健康診査を欠かさず、自宅での血圧測定も常に正常であったが、昨日の朝は144/72mmHgであった。収縮期血圧が140mmHgを超えることは初めてで、心配になり受診した。脈拍64/分、整。血圧128/70mmHg。心音に異常を認めない。腹部血管雑音は認めない。下肢に浮腫はない。尿蛋白は認めない。心電図に異常はない。胸部エックス線写真は正常である。
対応として最も適切なのはどれか。
塩分制限
降圧薬の開始
二次性高血圧の除外
高血圧に対する不安の受容
高血圧合併症についての網羅的な説明

解答: d

102C25の解説

血圧高値を主訴とする65歳女性。普段は正常血圧であるが昨朝のみ血圧144/72mmHgであったため来院した。来院時の血圧は128/70mmHgと正常高値血圧であるものの、高血圧症の診断には至らない。身体診察や心電図、胸部エックス線に特記すべき異常は認めない。
a 高血圧症の診断には至らず塩分制限は不要。
b 高血圧症の診断には至らないため降圧薬は不要。
c 高血圧症の診断には至らないため精査は不要。
d 正しい。血圧の日内変動は誰にもはある。この患者は不安で来院しているため、その気持ちを傾聴し受容することが大切である。
e 合併症の説明を行うことで、不安を煽ってしまう。高血圧症の診断に至った時に説明する。

正答率:85%

テーマ:自宅血圧高値を訴える患者への対応

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