102C26

次の文を読み、26、27の問いに答えよ。
60歳の女性。めまいを主訴に来院した。
現病歴:娘の結婚式の準備で過労が続いていた。昨日、朝起きようとしたら天井がぐるぐる回るため、寝床でじっとしていた。めまいは約30秒で軽快した。昨日は一日、部屋を暗くして寝ていた。本日、めまいの回数が減ったので、起きて洗濯物を干そうとしたところ周囲がぐるぐると回るめまいが出現したため、心配になり受診した。頭痛はない。
既往歴:虫垂切除術
家族歴:父親が脳梗塞、母親が糖尿病。
現 症:意識は清明。身長155cm、体重50kg。体温36.8℃。脈拍80/分、整。血圧112/68mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。運動麻痺、感覚異常および運動失調を認めない。
診断に有用な検査はどれか。
聴力検査
頭部MRA
頭部単純CT
頭部単純MRI
頭位変換眼振検査

解答: e

102C26の解説

数秒で消失する反復性回転性めまいである。中枢病変を示唆する所見はなく、末梢性めまいの鑑別が求められる。
a 難聴や耳鳴りなどの蝸牛症状がある場合は行うべきである。
b〜d 脳梗塞や脳出血、脳腫瘍を疑うような所見はみられていないため診断に有用な検査とは考えにくい。
e 正しい。「朝起きようとしたら」「洗濯物を干そうとした」がキーワードである。いずれも頭位変換を伴う動作であり、良性発作性頭位眩暈症が最も考えられる。

正答率:97%

テーマ:【長文1/2】良性発作性頭位眩暈症〈BPPV〉の検査

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