102B45

33歳の男性。発熱、腹痛、嘔吐および下痢を主訴に来院した。東南アジアに1週間出張して一昨日帰国した。昨日昼から急に悪心、嘔吐とともに39℃台の発熱と腹痛とが出現した。最初は、便意はあるものの排便がみられず、さしこむような腹痛が何度も出現したが、その後水様下痢が頻回となり、便に血液、粘液および膿を混じるようになった。
原因微生物はどれか。
寄生虫
細菌
リケッチア
マイコプラズマ
ウイルス

解答: b

102B45の解説

33歳男性が発熱、腹痛、嘔吐および下痢を主訴に来院した。東南アジア旅行後の症状であり、粘血便も認めることから細菌性胃腸炎を考える。
a アメーバ赤痢が考えられるが、悪心・嘔吐はあまりはっきりしないことが多い。
b 正しい。細菌性胃腸炎では赤痢やカンピロバクターが考えられるが、このように発熱や強い腹痛、粘血便をみる。治療としては、補液や抗菌薬の投与を行う。
c リケッチアであれば特徴的な刺し口を認め、下痢は認めないことが多い。
d マイコプラズマであれば肺炎など呼吸器症状をみるが、下痢はきたさない。
e ウイルス性胃腸炎であれば一般に水様下痢をみるが、血便はきたさない。

正答率:53%

テーマ:旅行者下痢症の原因微生物

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