101H19

64歳の男性。発熱、咳および痰が4日前に出現し、市販の感冒薬を服用したが改善しないことを主訴に来院した。体温39.2℃。呼吸数30/分。脈拍108/分、整。血圧100/86mmHg。胸部では右背部でcoarse cracklesを聴取する。胸部エックス線写真で右中肺野に浸潤影を認める。喀痰のGram染色標本を別に示す。
起因菌はどれか。
真菌
グラム陽性球菌
グラム陰性球菌
グラム陽性桿菌
グラム陰性桿菌

解答: b

101H19の解説

64歳男性が発熱、咳および痰を主訴に来院した。体温39.2℃。右背部でcoarse cracklesを聴取し、胸部エックス線写真で右中肺野に浸潤影を認めることから肺炎を疑う。喀痰のGram染色標本ではグラム陽性の双球菌を認め、肺炎球菌が原因と考えられる。
a 真菌は細菌に比べて大きい。本症例は好中球より小さいため真菌よりも細菌感染を疑う。
b 正しい。上記の通り。
c・e グラム陰性菌はグラム染色にて赤色に染まる。
d グラム染色で青色に染まっているためグラム陽性菌であるが、丸い菌が2個連結しており球菌であることがわかる。桿菌であれば細長い菌である。

正答率:92%

テーマ:Gram染色から判別する肺炎の原因菌

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