101H12

30歳の1回経産婦。前回の妊娠は妊娠40週2日で3,200gの男児を自然経膣分娩した。今回の妊娠中の経過は順調であり、妊娠38週4日に陣痛が発来したので入院した。入院後も陣痛は次第に増強して子宮口も徐々に開大した。8時間後、子宮口全開大、児頭の下降度SP+2~+3cm、小泉門は9時の方向に触知した。その2時間後も所見は変わらず、坐骨棘は触知困難で、産瘤を認めない。胎児心拍数陣痛図を別に示す。
この時点で考えられるのはどれか。
低在横定位
後方後頭位
児頭骨盤不均衡
続発性微弱陣痛
non-reassuring fetal status

解答: a

101H12の解説

妊娠38週4日に陣痛が発来した、30歳の1回経産婦である。分娩開始8時間後に子宮口全開大、児頭の下降度SP+2~+3cm、小泉門は9時の方向に触知した。その2時間後も所見は変わらず、分娩が遷延している。坐骨棘は触知困難であり、胎児心拍数陣痛図では異常を認めないことから、低在横定位などの回旋異常であると考えられる。
a 正しい。上記の通り。
b 小泉門は9時の方向に触知できるため、後方後頭位は否定的。
c 児頭の下降度SP+2~+3cmであり、児頭骨盤不均衡は考えにくい。
d・e 胎児心拍数陣痛図はreactiveである。

正答率:51%

テーマ:低在横定位の診断

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