101G51

37歳の女性。高カルシウム血症を指摘され来院した。5年前に下垂体腺腫摘出術を受けた。1か月前から尿路結石で治療中である。母と姉にも尿路結石の既往がある。血清生化学所見:Ca 12.8mg/dL、P 2.1mg/dL、PTH 133pg/mL(基準10~60)。
この疾患でみられるのはどれか。
ガストリノーマ
甲状腺髄様癌
褐色細胞腫
粘膜神経腫
多発性骨髄腫

解答: a

101G51の解説

高カルシウム血症(副甲状腺機能亢進症を疑う)と下垂体腺腫の既往があり、母と姉にも症状があることから遺伝性の病態と考えられる。多発性内分泌腫瘍症〈MEN〉のtype1であろう。
a 正しい。膵内分泌腫瘍の一環としてガストリノーマをみる。
b・c 甲状腺髄様癌と褐色細胞腫はMEN type2にてみる。
d 粘膜神経腫はMEN type2Bにてみる。
e 多発性骨髄腫では高カルシウム血症はみるが、下垂体腺腫や遺伝性の説明がつかない。

正答率:67%

テーマ:多発性内分泌腺腫〈MEN〉1型でみられるもの

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