101G49

45歳の男性。意識障害のため搬入された。3か月前から全身倦怠感と食欲不振とがあった。2日前から上気道炎様の症状が続いており、今朝から呼びかけに応答しなくなった。身長165cm、体重55kg。体温38.2℃。脈拍96/分、整。血圧80/40mmHg。全身の皮膚に色素沈着が認められ、特に四肢の関節部に顕著である。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟。深部腱反射は正常である。血清生化学所見:血糖48mg/dL、Na 126mEq/I、K 5.6mEq/L、Ca 9.0mg/dL。CRP 0.8mg/dL。
この患者の血中で低下しているのはどれか。
ACTH
サイロキシン
PTH
コルチゾール
アドレナリン

解答: d

101G49の解説

中年男性の意識障害。全身の皮膚に色素沈着が認められており、ACTHの分泌亢進が想定される。血糖低値、Na低値、K高値であることからAddison病(副腎皮質機能低下症)を考えよう。
a 上記のようにACTHは高値を示す。
b サイロキシンは甲状腺ホルモンであり、関係ない。
c PTHが副甲状腺ホルモンであり、関係ない。
d 正しい。コルチゾールは副腎皮質ホルモンであり、Addison病にて低下する。
e アドレナリンは副腎髄質ホルモンであり、関係ない。

正答率:79%

テーマ:Addison病の血液所見

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