101G24

38歳の男性。右下腿の安静時痛を主訴に来院した。1年前から歩行時の痛みを自覚していたが、休むと軽快するため放置していた。最近、痛みを感じるまでの歩行距離が短くなり、安静時痛が出現するようになった。喫煙40本/日を18年間。糖尿病や高血圧を指摘されたことはない。身長170cm、体重65kg。脈拍76/分、整。血圧124/76mmHg。右下腿から足にかけて腫脹と発赤とを認める。右大腿動脈造影写真(A、B)を別に示す。
対応として誤っているのはどれか。
禁煙指導
抗血小板薬投与
血管拡張薬投与
腰部交感神経節ブロック
副腎皮質ステロイド薬投与

解答: e

101G24の解説

右下腿の安静時痛を主訴とする38歳男性。1年前から間欠性跛行を認めている。右大腿動脈造影写真(A)では浅大腿動脈の遠位部で血管閉塞を認め、側副血行路が形成されている。(B)では一部側副血行路がcork screw像となっている。Buerger病の診断である。喫煙歴があり動脈硬化のリスク因子である。
a 禁煙は動脈硬化増悪予防のため必須。
b・c 抗血小板薬や血管拡張薬を投与する。
d 血管攣縮を抑えるために行う。
e 誤り。ステロイドは用いない。

正答率:69%

テーマ:閉塞性血栓性血管炎〈TAO〉〈Buerger病〉への対応

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