101G16

71歳の男性。呼吸困難を主訴に来院した。20歳から40年間、ビル建設の仕事に従事した。喫煙20本/日を30年間。胸水中のヒアルロン酸は92,300ng/mLと著明な増加を示す。胸部エックス線写真(A)と胸腹部造影CT(B)とを別に示す。
考えられるのはどれか。
膿胸
胸腺腫
胸膜中皮腫
縦隔奇形腫
非小細胞肺癌

解答: c

101G16の解説

呼吸困難を主訴とする71歳男性。ビル建設の仕事に従事していた経緯がある。胸水中のヒアルロン酸は著明な増加を認める。胸部エックス線写真(A)では左胸水を多量に認める。胸腹部造影CT(B)では左胸膜が不整に肥厚しており、石綿肺から悪性胸膜中皮腫を合併したと考えられる。
a 膿胸であれば高熱をきたすはず。また胸水中のヒアルロン酸高値が説明できない。
b・d 胸腺腫や縦隔奇形腫は前縦隔腫瘍である。
c 正しい。上述の通り。
e 非小細胞肺癌では胸膜肥厚が説明できない。

正答率:93%

テーマ:胸膜中皮腫の診断

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