101G13

18歳の男子。バイク運転中に転倒し、頸部を強打して搬入された。前頸部の痛みと呼吸困難とを訴えている。意識は清明。体温37.5℃。脈拍80/分、整。血圧120/80mmHg。喉頭内視鏡検査で喉頭蓋の浮腫と仮声帯の粘膜腫脹とを認める。声帯は観察できない。まず、静脈路の確保を行った。
次に行うのはどれか。
呼吸訓練
気管切開
止血薬投与
高圧酸素療法
持続陽圧呼吸

解答: b

101G13の解説

バイク運転中に転倒し、頸部を強打して搬入された18歳男子。バイタルの崩れは認めていない。喉頭内視鏡検査で喉頭蓋の浮腫と仮声帯の粘膜腫脹とを認め、声帯は観察できないことから今後呼吸不全が増悪する可能性が示唆される。気道の確保が急がれる。
a 呼吸訓練は術後合併症予防や、COPDに対する呼吸指導などの際に行われる。緊急性を要する状況であり、呼吸訓練をしている場合ではない。
b 正しい。喉頭内視鏡検査で声帯が確認できないことから気管挿管は不可能であろう。気管切開による気道の確保が必要。
c 出血が問題になっているわけではなく止血薬は不要。
d 上気道狭窄を認めているため、酸素を上げても今後気道閉塞する恐れがあるため意味がない。
e 気道閉塞した場合は、持続陽圧呼吸では対応できない。

正答率:94%

テーマ:上気道閉塞を疑う気道損傷の対応

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