101D31

次の文を読み、31、32の問いに答えよ。
35歳の女性。動悸を主訴に来院した。医療面接の一部を以下に示す。
医師「それでは、2か月前から胸がどきどきするようになったのですね。最初のうちは仕事が忙しいせいかなと思っていたけれど、どきどきする感じは徐々に強くなっているということですね。またこの動悸はベッドに入ってからの方が強く感じるとおっしゃいましたね。食欲はあるのに、体重は2か月で2kg減ってしまったということでよろしいですか」
患者「そうです。歩いているときより寝室に行ってからの方が強いのです」
医師「2か月前までにも、同じようなことはありましたか」
患者「ありません。高校1年の時に体育館の集会で、呼吸が速くなって、手がしびれ、息が苦しくなって救急車で運ばれたことがあります
医師「お仕事を伺ってもよろしいですか」
患者「営業の仕事です」
医師「この2か月の間、どこか医療機関に行ってみましたか」
患者「これまでは気のせいかなと思って、ほったらかしでした」
下線部を記載するのは診療録のどの項目か。
現病歴
既往歴
生活歴
システムレビュー
解釈モデル

解答: b

101D31の解説

35歳女性の動悸と体重減少。症状は安静時に強い。Basedow病が考えやすいが、悪性リンパ腫など複数の鑑別が挙がる。なお、下線部は過換気症候群が考えやすい。今回の病態とは直接の関係がなさそうだ。
a 今回の病態とは直接の関係がないと思われ、現病歴には含めない。
b 正しい。既往歴に該当する。
c 勤務先や配偶者の有無、喫煙や飲酒について示す。
d 全身臓器について問診し、主訴と関連のない情報も含めて系統的に聴取する方法を指す。一般的な診療録に独立した記載部位はない。
e 自身が病状についてどう考えているか、について示す。一般的な診療録に独立した記載部位はない。

正答率:90%

テーマ:【長文1/2】診療録〈カルテ〉の記載項目

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