101D20

32歳の男性。意識消失のため搬入された。うどんを食べてすぐに運動をしたところ、全身にじんま疹が出現し、その後、意識を消失した。小麦アレルギーの既往がある。呼吸数24/分。脈拍120/分、整。血圧74/52mmHg。
まず行うべき処置はどれか。(編注:考え方の遷移によりbの選択肢を一部修正した;詳細は解説を参照のこと)
アトロピン皮下注射
アドレナリン筋肉注射
ジアゼパム静脈注射
ドパミン点滴静注
プレドニゾロン静脈注射

解答: b

101D20の解説

うどん(小麦からなる)を食べてすぐに運動をしたところ、アナフィラキシー症状が出現している。食物依存性運動誘発アナフィラキシーの診断。
a アトロピン(重症度に応じて経口や皮下注射、筋肉注射、静脈注射にて投与される)は徐脈性疾患に有効。
b 正しい。アナフィラキシーにはアドレナリンの筋肉注射が有効。出題時は「皮下注射」であったが、現在は皮下注射ではなく筋肉注射が行われるため選択肢を変更した。
c ジアゼパムは抗けいれん薬。
d ドパミンは昇圧薬。本患者では血圧低下があるため有効だが、アナフィラキシーショックではbが第一選択となる。
e プレドニゾロン静脈注射もアナフィラキシーショックに有効だが、やはり第一選択がbであることから正答とはならない。

正答率:94%

テーマ:食物依存性運動誘発アナフィラキシー〈FDEIA〉への対応

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