100I35

55歳の男性。赤色尿を主訴に来院した。1か月前に赤い尿が出たが2度の排尿後赤い色は消失した。他に症状がなかったため放置した。再び赤い尿が出たため不安になり受診した。尿沈渣に赤血球多数。
診断に必要でない検査はどれか。
尿細胞診
腹部超音波検査
排泄性尿路造影
膀胱鏡検査
尿道膀胱造影

解答: e

100I35の解説

無症候性肉眼的血尿であり膀胱癌が強く疑われるが、まだ情報が少なく腎盂癌や尿管癌の否定もできない。それらをスクリーニング的に検索すること考えると正解にたどり着けるだろう。
a 細胞診は悪性細胞の有無を確認でき、非常に有用かつ非侵襲的な検査である。
b 水腎症や腎腫瘍の有無を非侵襲的に検索することが可能である。
c 経静脈的に造影剤を投与し、それが尿から排泄されることで腎盂から尿道までの形態を確認することができるため腎機能に問題がなければスクリーニング的に用いられる。
d 膀胱壁を直接目視できるため非常に有用である。
e 誤り。軽尿道的に造影剤を注入し尿道と膀胱の形態を確認する検査であるが、主に前立腺肥大や前立腺癌による尿道の狭小化を観察するために用いられる。ヨードアレルギーがある場合でも行うことができるが、排泄性尿路造影が可能であれば不要である。

正答率:49%

テーマ:尿路上皮癌の診断に必要な検査

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