100F53

26歳の女性。会社の定期健康診断で高血圧を指摘され来院した。脈拍72/分、整。血圧176/98mmHg。心雑音はない。上腹部に血管雑音を聴取する。血液所見:赤血球450万、Hb 13.4g/dL、Ht 42%、白血球4,200。血清生化学所見:尿素窒素16mg/dL、クレアチニン1.0mg/dL、総コレステロール160mg/dL、Na 142mEq/L、K 3.0mEq/L、Cl 98mEq/L、アルドステロン60ng/dL(基準5~10)、血漿レニン活性16ng/mL/時間(基準1.2~2.5)。
考えられるのはどれか。
Liddle症候群
Bartter症候群
大動脈炎症候群
甲状腺機能亢進症
原発性アルドステロン症

解答: c

100F53の解説

若年女性の高血圧。上腹部に血管性雑音を聴取することから腎血管性高血圧を考えたい。その証拠にアルドステロンとレニンが双方とも高値を示しており、続発性アルドステロン症のパターンを呈している。高安動脈炎〈大動脈炎症候群〉が最も考えられる。
a 偽性アルドステロン症の1つであり、アルドステロンとレニンが双方とも低値となる。
b Bartter症候群では高血圧を示さない。
c 正しい。上記の通り。
d 甲状腺機能亢進症は続発性アルドステロン症を呈さない。
e 原発性アルドステロン症ではレニンが低値となる。
105D26のほぼ同一問題。

正答率:73%

テーマ:腎血管性高血圧の鑑別診断

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