100D47

次の文を読み、47、48の問いに答えよ。
8か月の乳児。急に激しく泣き、嘔吐したため来院した。
現病歴:2時間前から突然激しく泣き始めた。その後泣き止み、ぐったりしていたが、再び泣き始め、このような発作を繰り返している。30分前に1回嘔吐がみられた。排便は6時間前にあり、普段と変わらない固形便であった。
既往歴:特記すべきことはない。予防接種はDPT 2回とBCGとを受けている。
現 症:体温37.2℃。呼吸数40/分。心拍数140/分、整。顔色不良で、顔貌は無欲様である。聴診で心雑音はなく、呼吸音も正常である。腹部は軽度膨隆し、右季肋部に鶏卵大の腫瘤を触れる。
まず行うのはどれか。
輸液
腹腔ドレナージ
胃洗浄
浣腸
経過観察

解答: d

100D47の解説

間欠的な啼泣と嘔吐をみとめる8か月の乳児である。腹部は軽度膨隆し、右季肋部に鶏卵大の腫瘤を触れることから、腸重積をまず思い浮かべる。
a 脱水所見はなく、嘔吐も1回なので輸液は不要である。
b 腹水を疑わせる所見はなく、ドレナージの適応ではない。
c 胃洗浄は誤飲に対する治療であり、本例とは臨床像が異なる。
d 正しい。発症直後であるため高圧浣腸による整復を行う。
e 顔色不良であり嘔吐をきたしていることから、経過観察というわけにはいかない。

正答率:63%

テーマ:【長文1/2】腸重積症にまず行うこと

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