100A17

75歳の女性。人間ドックでの胸部エックス線写真で異常を指摘され来院した。身長154cm、体重52kg。体温36.1℃。呼吸数12/分。脈拍64/分、整。血圧140/70mmHg。心音と呼吸音とに異常はない。胸部エックス線写真(A)と胸部造影CT(B)とを別に示す。
最も考えられるのはどれか。
胸腺腫
心膜嚢腫
悪性リンパ腫
サルコイドーシス
食道裂孔ヘルニア

解答: b

100A17の解説

胸部エックス線写真で異常を指摘された75歳女性。胸部エックス線写真(A)では、右下肺野に腫瘤影を認める。胸部造影CT(B)では、心臓の右前方に造影効果を伴わない嚢胞状の腫瘤を認める。
a 胸腺腫であれば、造影CTでは造影効果を伴い白くなるはずである。
b 正しい。前下縦隔の腫瘤で、嚢胞状であることから心膜嚢腫が考えられる。
c 悪性リンパ腫であれば、腫瘤は充実性であるはず。
d サルコイドーシスでは両側肺門部リンパ節腫脹を認めるはず。
e 食道裂孔ヘルニアでは食道周囲の病変であり、胸部CTにて解剖学的に異なる。

正答率:64%

テーマ:心膜嚢腫の診断

フォーラムへ投稿

関連トピック

なし