こんにちは。
ご質問させていただきます。
寒冷凝集素価が上昇する疾患の中に、単クローンγグロブリンが上昇する疾患があげられると思います。
本問題のような多発性骨髄腫も単クローンγグロブリンが上昇する疾患だと思うのですが、寒冷凝集反応が陽性になることはないのでしょうか?
それとも他の選択肢が明らかな正解であるために、不正解となっているのでしょうか?
お忙しいところ大変恐縮ですが、よろしくお願い致します。
寒冷凝集素症での単クローン性のγグロブリン上昇は、赤血球を凝集させるグロブリンの上昇であり、
多発性骨髄腫での単クローン性のγグロブリン上昇は、一般的な(形質細胞由来の)グロブリンの上昇だからではないでしょうか。
つまり、同じγグロブリンの上昇でも、多発性骨髄腫で産生される抗体は、赤血球と結合して、凝集させる可能性が低いのではないかと思います。
ちなみに、健常人でも寒冷凝集素は持っているようですが、低力価のようです。
お忙しい中ご回答していただき、ありがとうございます。
産生されるγグロブリンの種類によるということですね!
そもそも寒冷凝集素はIgM分画ですので、今回はIgG分画のモノクローナル増殖ですので、温式AIHAならともかく、cは除外せざるを得ないと考えます
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64歳の女性。右肋骨痛を主訴に来院した。1か月前から、右側の胸部に痛みを感じるようになり、改善しないため受診した。既往歴に特記すべきことはない。右第6肋骨と右鎖骨内側部とに圧痛を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。浮腫を認めない。血液所見:赤血球278万、Hb 8.2g/dL、白血球3,800、血小板15万。血液生化学所見:総蛋白11.2g/dL、アルブミン2.4g/dL、IgG 5,428mg/dL(基準960〜1,960)、IgA 19mg/dL(基準110〜410)、IgM 11mg/dL(基準65〜350)、総ビリルビン0.5mg/dL、AST 16U/L、ALT 18U/L、LD 185U/L(基準176〜353)、ALP 395U/L(基準115〜359)、尿素窒素20mg/dL、クレアチニン1.8mg/dL、尿酸7.6mg/dL、Na 138mEq/L、K 3.9mEq/L、Cl 105mEq/L。胸部エックス線写真(A)と骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本(B)とを別に示す。
この患者の検査所見として考えられるのはどれか。3つ選べ。