medu4では、「溶連菌感染症に対する抗菌薬の第一選択であるペニシリンに対してアレルギーがある場合はマクロライドを選択する」と教えていただきましたが、微生物学の教科書や抗菌薬の教科書には、「溶連菌にはマクロライド耐性菌が多いためマクロライド系薬は使用しない」「ペニシリンアレルギーがある場合はセフェム系を選択する」との記載もありました。この問題では、ほかの選択肢にセフェム系などが含まれていないため、マクロライド系薬を選択することができそうですが、ペニシリンアレルギーをもつ溶連菌感染症患者に対する適切な抗菌薬はマクロライド、セフェムのどちらでしょうか?またその他の薬剤であればその種類も教えていただきたいです。
基本的に、連鎖球菌の第一選択薬はペニシリンGですが、アンピシリンでも代用できます。
ペニシリンアレルギーがある場合は、第一世代セフェム系、マクロライド系、クリンダマイシン、バンコマイシンなどが代替薬として使用されますが、どれが第二選択かという確立されたものではなく、実臨床では症例や感受性毎に使い分けられています。
サンフォードのStreptococcus による咽頭炎の頁を参照すると、第2選択としては
・ペニシリンアレルギーによる皮疹が発現した(ただしIgE関連の反応の既往やエビデンスがない)場合:ケフレックス
・βラクタム薬に対するIgE関連の重症アレルギー反応の可能性がある場合:クリダマイシン、クラリス、ジスロマック
と記載がありますが、注意事項としてマクロライドには「耐性あり:耐性率は地域および期間によって異なる」と記載があります。フレキシブルに対応すべきでしょうね。
もちろんこんなところまで国試では問われないと思いますから通り一遍にマクロライドでいいんではないでしょうか。
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