問題文では肺うっ血はあるものの頸静脈怒張や下腿浮腫は無く、明らかに全身性浮腫が無いかのように受け取れる記述があります。解答はうっ血性心不全を選択させるものですし、他のどの選択肢も該当するとは思えないのでこれでいいのでしょうが、そもそもテキストでは「心不全により血流が全身にうっ滞した状況をうっ血性心不全と呼ぶ。」とあります。
そこで質問です。「心不全により血流が全身に鬱滞していない状況=うっ血性心不全ではない心不全」とはどんな状況なのでしょうか?いまいち良く分かりません。
というかどうにもこの「うっ血性心不全」というよく使われる言葉の理解が恥ずかしながら出来ておりません。心不全なんてみんな血流鬱滞するだろうと頭の悪い理解をしておりました。
よろしければ御教示ください。
いわゆるクリニカルシナリオ(CS)1の状態があてはまるかと存じます。
後負荷が急に増大(目安として収縮期血圧≧140)したことで、心拍出できず肺うっ血をきたします。この場合静脈還流は滞りませんので心不全ですが全身の浮腫は目立ちません。
お答えになっていれば幸いです。
急性,慢性心不全診療ガイドラインでは、急性心不全の病態は大きく分けて
①心原性肺水腫
②全身的な体液貯留
③低心拍出による低灌流
の3つに分類されると記載されています。おそらく①は後負荷の増大によるもの、②は前負荷の増大によるものであると思います。言わゆるうっ血性心不全のうっ血というのは肺うっ血を指すものだと思われますので、この中の①、@こちさんが仰ったようにCSで言えば1に該当します。言い換えれば、②、③(CSでも2、3)の病態では“うっ血”は原則きたさないということになるかと考えます。
この患者さんは主訴が呼吸困難で、血圧は高く、浮腫や頸静脈怒張といった体液貯留を示唆する所見が見られないため、CS1、言わゆるうっ血心不全であることに矛盾はないと思います。
すみません。よく考えたら問題解決しました。ようするにうっ血性心不全では無い状態とはForrester3群などで乏血性に心不全を来している場合などが合致すると言うことでは無いでしょうか?この場合は血流の鬱滞は無いでしょうから、合致します。でもそう考えるとテキストにおけるDr.穂澄のうっ血性心不全の定義は間違っているのかも知れません。そもそもそんな記述をこれまで成書ではみたことがありません。
Dr.穂澄の解説が聞きたいな
こちさんの回答が全てだとおもうのですが、
左室の駆出が低下した結果、それ以前の血流は鬱滞します。
これを既にうっ血と呼びますが、これによって肺うっ血を最初にきたし肺水腫となり、そこから中心静脈や、肝臓、、、と広がっていきます。
穂積先生の解説が全てというわけでもないとは思いますが、テキストや講義でも穂積先生はこのように述べていると思いますよ。
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