本症例はCOPDで急性増悪をきたした症例です。その血液ガス分析を以下に示します。
動脈血ガス分析(鼻カニューラ2L/分 酸素投与下):pH 7.43、PaCO2 39Torr、PaO2 64Torr、HCO3− 25mEq/L
PaO2の低下は見られますが、PaCO2の上昇はありません。
呼吸数が28/分と高く、1回換気量を代償していると解釈してよいでしょうか。
もしくは鼻カニューラがPEEPのような働きをして肺胞の虚脱を防ぎ、1回換気量を改善する効果などもあるのでしょうか。
よろしくお願いします。
そのとおり。
I型とII型の呼吸不全は換気血流比不均等などの発生機序で分類されることが多いですが、どんな疾患であれCO2の逃げ道が残されていれば過換気により逃げていきます。
本問のケースでは高CO2血症の状態では「人工呼吸」という治療も選択肢に挙がってしかるべきなわけで、作問の都合上、うまく設定されているのかもしれませんね。
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