解決済 109A59 06.呼吸器

COPD⇒PaCO2↑とは限らない?

本症例はCOPDで急性増悪をきたした症例です。その血液ガス分析を以下に示します。

動脈血ガス分析(鼻カニューラ2L/分 酸素投与下):pH 7.43、PaCO2 39Torr、PaO2 64Torr、HCO3− 25mEq/L

PaO2の低下は見られますが、PaCO2の上昇はありません。
呼吸数が28/分と高く、1回換気量を代償していると解釈してよいでしょうか。
もしくは鼻カニューラがPEEPのような働きをして肺胞の虚脱を防ぎ、1回換気量を改善する効果などもあるのでしょうか。

よろしくお願いします。

回答2件

  • そのとおり。
    I型とII型の呼吸不全は換気血流比不均等などの発生機序で分類されることが多いですが、どんな疾患であれCO2の逃げ道が残されていれば過換気により逃げていきます。
     
    本問のケースでは高CO2血症の状態では「人工呼吸」という治療も選択肢に挙がってしかるべきなわけで、作問の都合上、うまく設定されているのかもしれませんね。

    • ありがとうございました!

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  • 問題参照 109A59

    76歳の男性。咳嗽、喀痰、喘鳴および呼吸困難を主訴に来院した。3年前から階段を昇るときに呼吸困難を自覚していた。2週前に感冒様症状を自覚し、その後、湿性咳嗽、喘鳴および呼吸困難が持続するため受診した。喫煙は40本/日を50年間。意識は清明。身長169cm、体重61kg。体温37.0℃。脈拍112/分、整。血圧134/62mmHg。呼吸数28/分。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。頸静脈の怒張を認める。心音に異常を認めない。呼吸音は両側にwheezesとcoarse cracklesとを聴取する。血液所見:赤血球506万、Hb 15.4g/dL、Ht 45%、白血球12,000(桿状核好中球5%、分葉核好中球74%、好酸球1%、好塩基球3%、単球8%、リンパ球9%)、血小板25万。血液生化学所見:尿素窒素12mg/dL、クレアチニン0.7mg/dL、脳性ナトリウム利尿ペプチド〈BNP〉89pg/mL(基準18.4以下)。CRP 6.5mg/dL。動脈血ガス分析(鼻カニューラ2L/分 酸素投与下):pH 7.43、PaCO2 39Torr、PaO2 64Torr、HCO3 25mEq/L。胸部エックス線写真(A)と胸部CT(B、C)とを別に示す。
    まず行うべき治療はどれか。3つ選べ
    • a 抗菌薬の投与
    • b 副腎皮質ステロイドの吸入
    • c 抗ロイコトリエン薬の投与
    • d 副腎皮質ステロイドの内服
    • e 短時間作用型β2刺激薬の吸入
  • 関連トピック

    なし