解決済 117A64 09.肝胆膵

膵腫瘍のEUS-FNAには、上部消化管内視鏡を用いないのか?

膵腫瘍の生検時に行うEUS-FNAは、まず上部消化管内視鏡でカメラの先端を胃大弯まで進めたのち、ルーメンから超音波の鉗子と針を出して生検するものだと理解していたのですが、この問題では超音波内視鏡が正解になり、同時に用いるはずである上部消化管内視鏡が不正解になるのはなぜでしょうか。

回答2件

  • 内視鏡の構造に明るくないので恐縮ですが、
    ①aの超音波内視鏡は「上部消化管内視鏡 + 超音波の鉗子を併用して行う検査」のことではなく、先端に高解像度エコーが装備された内視鏡それ自体を指す (参考:https://kishiwada-eus.tokushukai.or.jp/about/)
    ②dの上部消化管内視鏡は、超音波の鉗子(生検鉗子とは別の、特殊な鉗子ですかね?不勉強ですみません)などの併用について記載されていないので、2-bestの観点から膵体部を透見可能なaとeを選択することを優先する
    といったことかなと思います。

    単一器具で行うことができる検査でも、状況によっては設備を組み合わせて施行するケースがあることを認識できました。勉強の機会をありがとうございます。

    • 具体的なURLまで添付していただき、ありがとうございます。勉強になりました。

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  • 問題参照 117A64

    56歳の男性。膵腫瘍の精査のため来院した。人間ドックの腹部超音波検査で膵腫瘍を指摘され受診した。高血圧、糖尿病で自宅近くの診療所に通院中である。手術歴はない。身長165cm、体重60kg。体温36.3℃。脈拍72/分、整。血圧120/70mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。頸部リンパ節を触知しない。腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。腸雑音に異常を認めない。血液所見:赤血球508万、Hb 14.6g/dL、Ht 44%、白血球5,600、血小板32万。血液生化学所見:総蛋白7.5g/dL、アルブミン4.0g/dL、アミラーゼ168U/L(基準37~160)、尿素窒素22mg/dL、クレアチニン0.7mg/dL、総ビリルビン0.9mg/dL、AST 24U/L、ALT 28U/L、LD 172U/L(基準120~245)、ALP 112U/L(基準38~113)、γ-GT 48U/L(基準8~50)、HbA1c 6.2%(基準4.6~6.2)、CEA 4.8ng/mL(基準5以下)、CA19-9 87U/mL(基準37以下)。腹部造影CTで膵体部に径2cmの腫瘤とそれより尾側の膵管拡張を認めた。
    この患者で膵腫瘍の精査のための病理検体採取が可能なのはどれか。2つ選べ
    • a 超音波内視鏡検査
    • b 小腸バルーン内視鏡
    • c 下部消化管内視鏡検査
    • d 上部消化管内視鏡検査
    • e 内視鏡的逆行性胆管膵管造影〈ERCP〉
  • 関連トピック

    なし